愛知県美術館でゴッホとゴーギャン展がおこなわれております。
期間は1/3~3/20まで。
私は昨年おこなわれていた東京都美術館にも観に行きましたし、愛知県に来てからも何度も足を運んでおります。
ゴッホとゴーギャンの関係。
2枚の絵を見るとさまざまな感情がこみ上げてきます。
「ひまわりを見ると君を思い出す。」
「君のために椅子を買った。」
人は2つのことを同時にできない。私にできるただ1つのこと。それが絵画なのだと言って仕事を辞め、画家として生きていくゴーギャン。
ありのままを描くゴッホに対し、とにかく都会を連想されるものが嫌いなゴーギャン。
この景色から見えるはずの街をキャンバスから消してしまったり、そこに居ないはずの人物を入れてみたり、
実際にあるものを削ったりする。「総合主義」といわれるゴーギャンの手法です。
ゴッホはゴーギャンがやってきてから5週間後、2つの椅子の絵を描きました。1つは簡素な自分の椅子。
そしてもう1つは、立派な肘掛のついたゴーギャンの椅子。
≪ゴーギャンの椅子≫
フィンセント・ファン・ゴッホ
1888年11月
ゴッホの死後、ゴーギャンはタヒチへ渡ります。そこで自身の代表作をいくつも描きます。
そして1901年、ゴーギャンはひまわりをあしらった静物画を何枚も描くのですがその中の1枚が肘掛椅子のひまわりです。
≪肘掛け椅子のひまわり≫
ポール・ゴーギャン
1901年
「ゴーギャンは椅子に自分のサインを入れて自身の分身のように扱い、まるで肘掛け椅子(ゴーギャン)がひまわり(ファン・ゴッホ)を抱くようなかたちで描いている。これらのひまわりのある静物画が完成したのは、ゴーギャンが亡くなる2年前のことである。」
ゴーギャンがゴッホを思う気持ち。
優しく椅子に包み込まれるように描かれているひまわり。
ゴッホとゴーギャン展。自信をもってオススメします。